インタビュー
目指したのは芝浦祭の完全復活。携わった一人ひとりに感謝したい。
デザイン工学部 デザイン工学科3年 窪田 大介 さん
中学、高校と文化祭の委員会に入っていたため、大学でも学園祭に携わりたいという思いがありました。大学の学園祭は、予算をかけたイベントを企画できる点が魅力です。1・2年次は企画局シバウラコレクションというチームに所属し、3年次で実行委員長となりました。実行委員長への立候補を決めたのは、昨年度の芝浦祭が終わった瞬間です。昨年度は学園祭として成功を収め、十分な達成感を味わいましたが、一人ひとりが準備に必死になるあまり、楽しむことを忘れていると感じました。私が委員長として目指したのは、笑顔を忘れない芝浦祭実行委員会です。
今回の芝浦祭のテーマは、「CIRCUS」。全ての人が芝浦祭の参加者として楽しみながら、サーカスのような賑わいを感じてほしいという想いがあります。また、派手な学園祭にしたいという意味も込めています。コロナ禍が落ち着いたことで、昨年度は3年ぶりに有観客での開催を実現できたので、今年度目指すべきは芝浦祭の完全復活だと考えていました。準備が始まった時点で、さまざまな規制が大幅に緩和されることが予想できましたし、今後の芝浦祭の基準をつくる年でもあると感じていました。当日、「これほど盛り上がっている芝浦祭は見たことがない」という声が来場したお客さんの中から聞こえてきた時は、嬉しかったです。まさに私が求めていた感想。そして、私が実現したかった芝浦祭でした。
芝浦祭の完全復活を確信したのは、初日のボディビル大会です。私が待機していた本部棟の教室に、地鳴りのような歓声が聞こえてきました。声の先にはステージを取り囲む、見たこともない数の人だかり。ボディビル大会の醍醐味である、特有の掛け声が響き渡り、圧倒されるほどの盛り上がりを見せていました。初めて体感する尋常じゃないボルテージに感動したのを覚えています。昨年も開催されたイベントでしたが、声出し応援ができず、「もっと盛り上がる企画なのに…」というもどかしさがありました。大会の出場者はもちろん学生です。まるで学園祭クオリティではない、キレた体に仕上げてくれていました。企画側と出演者の熱意の差があると良い企画ができません。そういった意味で出演者に感謝したいです。初日にこのような盛り上がりを見ることができ、これはいけると感じました。良い流れをつくってくれて、それからどの企画も成功しているように見えました。
3日間での来場者数はのべ2万4000人以上となり、たくさんの笑顔に出会えました。その笑顔の中にはもちろん実行委員会のメンバーも含まれます。「実行委員会に入ってよかったです」と直接言いに来てくれた後輩もおり、実行委員長としての責務を果たせたような気持ちになりました。この1年間でたくさんのことを学びましたが、一番は人を思いやる心です。大人数をまとめる上では、さまざまな個性を尊重し一人ひとりに適した接し方をしなくてはいけません。その見極めが難しかったですし、個人的に成長できた点でもあります。来年度の芝浦祭に向け、すでに後輩たちは準備を進めています。OBとして手伝えることには協力していきたいですし、どんな芝浦祭を見せてくれるのか、今からとても楽しみです。