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世界の同年代に触れ、将来へのビジョンに大きな変化。

システム理工学部 環境システム学科4年 池澤 匠 さん

海外留学は将来、世界に羽ばたきたいと考える大きなきっかけとなりました。私はもともと、海外旅行にすら行ったことなく、留学に対して不安しかありませんでした。人生で初めての海外渡航は、1年生の夏に経験したインド協定校での2週間の語学研修です。初めての海外にインドを選んで正解でした。価値観が変わるという話をよく耳にしますが、自分自身、本当にそうでした。まず現地に着いた瞬間からタクシーの呼び込みがすごい。日本では見たことのない光景です。正直、インドは人によって合う、合わないがあると思いますが自分は好奇心が湧きました。世界にはこんな場所があるのかと衝撃を受けたのです。ヒンディー語を喋れるガイドさんがいてくれて、生活も基本的に大学敷地内の寮で過ごしていたので、安全に海外を体験することができました。

帰国してからも、もっと海外を経験したいという気持ちがおさまりませんでした。そこで、長期海外留学が必須となる国際プログラムに出願することにします。しかし当時は、出願条件のTOEIC のスコアに全く足りていませんでした。本気で海外留学を決意していた私は、TOEICのスコアアップに向けた猛勉強を開始。起床からの一日のスケジュールを細かく決め、半年間英語学習に没頭する日々を過ごし、一気に300点アップに成功しました。コロナ禍で一人の時間が増え、英語学習に費やす時間が十分に設けられたことも追い風になったように思います。金銭的に親に負担をかけてしまうため、海外留学について相談するのは少し躊躇しましたが、快く承諾してくれたのは、私の本気度が伝わっていたからだと思います。

留学先として建築関連が学べるヨーロッパの協定校を探す中でラトビアのリガ工科大学を選択しました。留学中はラトビアで生活をしながら、ポーランド、イギリス、イタリア、オーストリア、オランダなど、さまざまな国に足を運ぶこともできました。約5ヶ月間の留学生活で最も驚かされたのが、同年代の学生たちの国際社会への意識の高さです。ヨーロッパ各国は陸地でつながっていることもあり、日常的に周辺国との関係などの国際情勢の話になります。就活の話題ではまず「どの国に就職したい?」から始まります。日本ではあまり聞かない会話です。女性の社会進出も進んでいて、大学教授の約半数が女性でした。日本と世界との差や意識の隔たりについて考えさせられた一方で、以前よりも世界を近く感じるようにもなりました。

もしも海外留学を迷っている人がいるならば、私は背中を押したいです。自分もそうでしたが、初めは半年間も海外で過ごすなんて、想像つかないですよね。すぐに日本に帰りたくなるのではないかと思っていました。しかし、こういった経験は社会人になってからでは、なかなかできません。海外に全く行ったことがない人は、まずは短い期間でも、近くの国でもいいので経験してみることが大切だと思います。
将来はグローバルに事業を展開する企業に就職し、世界を舞台に活躍したいと考えています。入学当初は自分の中に国内の企業に就職するという選択肢しかありませんでした。世界を視野に入れる感覚は、留学をしてみなければ生まれなかったと思います。海外留学を経験したことで、将来の可能性が格段に広がりました。計画を立て、準備し、実行する。留学を通じて身につけた目標達成までの行動力と世界を見る目を生かし、人生に役立てたいと思います。